浪人していた時の彼女と僕の話

たった！では！

だいぶ前になるんだけど、俺は高校を卒業してから浪人をした。
大手予備校に。

高3の時の成績は偏差値50の高校でドベクラスだった。
大学受験はせず、思いっきり浪人する気だった。
記念受験をしただけ。

予備校の最初の模試では偏差値20〜30で、数学のみ普通で他は壊滅的だった。
4月だから気にもしなかった。
今からがんばる！
偏差値30から有名大学いく話よく聞くし、俺ならできる。
と、浪人ならだれもが最初は思うことを思っていた。

浪人は高校の時の知り合いはいても友達はいなかった。
かわりに、中学の時の友達ハヤトがいた！。

ハヤトは偏差値40クラスの高校で地元の公立高校で一番低い学校の卒業生だった。

俺の予備校時代は、このハヤトと再開することから始まる。

予備校のホームルーム？みたいな時間で俺は旧友ハヤトを発見。
休み時間に話しかけた。

俺「よお！ハヤトやん！！」

ハヤト「お！俺っち！浪人したんか！！」

俺「まあな！東大うけたらおちたわwww」

ハヤト「おれは、ハーバードに推薦されたけど日本におりたいからけって浪人やわ笑」

俺「俺もハーバード蹴ったらさ、あいつ蹴り返してきて殴り合いになったわ」

ハヤト「それ、殴り合いなんか？笑」

最初はこんな感じで再会をよろこびあいました。

そして、また後でな！と言い残し自分の席へ戻ります。

予備校は大学とちがって指定席です。
席も隣同士ひっつけて詰め込めるだけ詰め込みます。

予備校生活、勉強をがんばると思いつつもさみしいのはいやなので隣にしゃべりかけました。

黒髪の眼鏡をかけた。可愛い子でしたが少し服がださかった。
ふむ。一応、お近づきになるか。

俺「なあ、俺、○高卒の俺っていうんだけど！よろしくな！そっちはなんていうん？？」

女の子「…………ん。」

だまって、教室を出ました。

はっ？何これ？
腹たつどころじゃねーぞ。
いやいや、無視って。
まあ、浪人だから無駄なことはしたくないとは思うよ。
けど、最低限の礼儀はいるだろ。
不純な動機は認めよう。
だが、釣り合わない。

と、心の中で無視されたことに対してブツブツ言ってました。

今から思えばあの時は、……
いえ、今でもありえません笑
多分浪人した人はわかると思います。
浪人生といっても普通に友達と前期の休み時間はしゃべりますよね。
カラオケでいきますし、模試の後に遊んだりもします。
でも、彼女のような人はクラスにちょっとはいますよね。
成績は断トツでよかったり、低かったりバラバラですが。

当時の俺はあからさまに無視されたことなどなく、イライラしました。

医学クラスならわかるよ？
でもこのクラス私文系だよ？
絶対あいつより上いってやる。

と、ちょっと冷たくされただけでバカなこと思いました。

当時の成績はゴミなのに笑

女の子が帰ってきます。

俺「………」

俺「えっと、、一応、席隣だし仲良くしようとおもったんだけど…」

女の子「………」

前向いてガン無視です。

…………俺はしゃべりかけるのを諦めました。

初日はホームルームと教科書配布などだけで、授業はなくすぐに終わりました。

帰り道。

俺「俺の隣のやつさ、くっそふてこかってんけど笑」

ハヤト「おれの隣のやつはわきがだ」

俺「俺の斜め前の前の左は女たらしだ」

ハヤト「おれのことやんけwww」

俺「ハヤトとはいってない。おれの斜め前の

ハヤト「もうええわ笑 で、どんな感じでふてこいん？」

俺「話しかけたら、無視してどっかいきやがった」

ハヤト「浪人生ならそんなやつおるやろww」

俺「それでも、あの態度はない。TPOの場所が予備校でも普通のやつなら普通にかえす。よってあいつはふてこい。」

ハヤト「そうだな。もっかい、明日しゃべりかけてみれば？」

俺「無視されるのにか？いややわ」

ハヤト「そうか、ま、忘れて、せっかくやし、カラオケいくか！」

俺「せやな！久しぶりやなー！カラオケ！一昨日以来やわ！」

ハヤト「俺なんて昨日、今からは勉強に専念するってきめたばっかだぜ？」

俺「お互いさまだ！」

カラオケへGoingしました。
浪人の初日から笑

予備校の授業がとうとうはじまります。

昼休みです。

ハヤトのところへ行こうと思っていました。

しかし、隣で……

女の子「………うっ……っ」

嗚咽をこぼしてる女の子がいました。

俺「………」

100%俺は関係ないよな。
けど、どうしようか。
こいつのことむかいてたし。
けどみんな気づき始めてるし。

…………

俺「なあ、これやるよ」

ティッシュをとりだして、わたす。
いや、机の上に置く。

で、彼女の前に移動してかがんで、

俺「目立ってるからさ、トイレにいきな。みんなみてるぞ…」

女の子はだまって教室をでていきました。

俺もものすごく恥ずかしかったです。
俺は関係ないからな！的なオーラをだしつつ、ハヤトのところへ。

ハヤト「俺っち、いつから、女を泣かすような男になった？？ww」

俺「やめろなにもいうな」

ハヤト「昨日、言ってた女の子、彼女やろ？ しつこくつきまとったんだろww」

俺「ちゃうわ、今日は一回もしゃべってねーよ！ 勝手に、泣いてたんだ」

ハヤト「変な奴がおるなー」

俺「俺の目の前にな！」

と、昼休みを、すごしました。
女の子は教室にまだもどってないです。

授業が始まる少しまえに戻ってきて荷物持って帰りました。

翌日。

俺は彼女にしゃべりかけていました。

俺「あのさ、」

昨日の夜俺は、賢者タイムで彼女のことを考えました。
とりあえずあやまるか。
てなことを。

俺「一昨日はさ、浪人してるのに、気安く喋ってわるかったよ。それだけ。」

女の子「……うん。私も無視してごめんなさい。」

俺「！！！！え。いいよ、全然気にしてないし……」

嘘です。腹たちまくりました。

女の子「昨日は…浪人はじまるし、いろいろあって。それで、」

俺「そっか。俺も浪人したし気持ちわかるよ。これから、がんばろうな」

これもうそです。気楽に浪人した俺が、突然泣き出したり、人をガン無視するような気持ちで浪人した人の気持ちなんてわかりません。

俺「今度こそ、よろしく！、俺っち、ってよんで！」

女の子「わかった、俺くん。私は、ちはるっていうの、よろしくね…」

と、案外あっさり翌日には普通の女の子になってました。

女の子「昨日は…浪人はじまるし、いろいろあって。それで、」

俺「そっか。俺も浪人したし気持ちわかるよ。これから、がんばろうな」

これもうそです。気楽に浪人した俺が、突然泣き出したり、人をガン無視するような気持ちで浪人した人の気持ちなんてわかりません。

俺「今度こそ、よろしく！、俺っち、ってよんで！」

女の子「わかった、俺くん。私は、ちはるっていうの、よろしくね…」

と、案外あっさり翌日には普通の女の子になってました。

ちはる「俺くんは、なんで浪人してるの？」

俺「俺は現役の時に全く勉強しなかったからなー。ちはるちゃん？」

ちはる「そうなんだ。私は志望校、落ちちゃったから。」

努力した結果落ちたようでした。
努力が、実を結ばない。
俺にはそれがまだどんなものかわかりませんでした。

何日かたちました。

昼休み。

俺はいつもハヤトと飯を食べています。けど、今日はハヤトとは自主休講のようでした。

俺「ちはるちゃん。いつも誰とご飯たべてんの？」

ちはる「一人だよ。友達もいないし。」

俺「じゃあ、一緒に食べよう。」

ちはる「え、うん。」

俺「浪人ってやっぱしんどいな」

ちはる「そう？私は現役の時とあまり変わらないと思うけど。」

俺「違うよ。現役の時は友達も、受験生で、今は大学生。それがしんどいー」

ちはる「それはちょっとあるかも。
」

俺「やろ？やから、それがモチベにもなり、また逆にもなるよなー」

ちはる「がんばるしかない。私は今年がんばるって決めた。」

ほー。決意はかたそうだね。
いきなり自主休講してるハヤトとは大違いだ。

五月です。

模試があり却ってきました。

見事にE判定だらけ。
オールEです！
ま、一ヶ月じゃなー。
と、軽く受け止めていました。

ちはる「………っ…っ」

…………はっ？また泣いてました。
こいつ、よくなくなー。
幸いまだめだっていません。
模試の結果でガヤガヤしています。

俺「ちはる、さっさとトイレいけ。目立つまえに」

ちはる「ん……」

模試の返却で歩いてる生徒が多かったので特にめだちませんでした。

ちはるはそのHRが終わると帰ってきました。
プリントとかは、代わりにもらってあげていました。

俺「ほれよ。これ、とっといたから！」

ちはる「ありがとう。」

俺「………」

俺「もう、大丈夫なん？」

ちはる「うん。大丈夫。」

俺「そんなに、結果わるかったん？」

ちはる「うん。絶対うからない。現役の、頃より低かったし」

俺「卑屈やなー。ポジティブにいこう。自分を信じない奴に努力する価値はないんやで？」

ちはる「じゃあ、ないよ」

こいつめんどくせー。

俺「浪人したからには、がんばれよ！俺も人のこといえないけど！」

ちはる「バカのくせに！…でも、ありがと。うん。がんばる」

ちはる「それしかないもんね」

そうだよ。浪人ってのは、穀潰しだ。
結果だすまではがんばるしかないんだ。
辛いけどな！

俺も頑張らないとな。

五月ですが、ハヤトは早くも予備校であまりみかけなくなりました。

俺「ハヤト！もっと！予備校真面目にこいよ！！また落ちるぞ！」

ハヤト「んー、最近バイト始めてさ、むしろやめるかもwww」

俺「あ、そうなん。ま、自分のことは自分で決めるよな」

ハヤト「おう、やる気になったらがんばるから！」

ハヤトはほとんど予備校にこなくなりました。
スロットもやりはじめました。
俺は浪人の時は影響されませんでした。
ハヤトがいなくなり、俺はちはるとばかり絡むようになります。
男友達も少しはいますが、ちはると絡むほうが多かったです。

ハヤトがいなくなり、昼休みは、ちはるとずっと、ご飯を、食べるようになりました。
周りから見れば完全に付き合っていると思われたでしょう。
けど、付き合ってはいません。

ちはる「だから、カレーパンはカレーライスより後に作られたの！」

俺「違うわ！カレーはもともとナンっていうパンと一緒にくっとんねんから、カレーパンがさきやろ！」

ちはる「それは、カレーパンじゃないの！」

俺「もう、めんど。どっちでもいいわ笑」

ちはる「そっちがつっかかるから。」

くだらない話してました。

勉強漬けの毎日です。
朝予備校に着いたら自習室。
自分の出たい授業になれば教室へ。
自習室と教室の往復の繰り返し。

模範的な浪人生活を送ったので成績は目に見えて向上。
最初が偏差値20〜30だったのですぐに40〜50にはなります。

時々遊びつつもとても長いマラソンに挑戦しているような毎日でした。

5月の時点で現役より悪いって現役のときだいぶ頑張ってたんやなぁ

俺「最近は泣かなくなったな？www」

ちはる「うん。」

俺「なんで、あんだけなけんの？」

ちはる「真剣ならそれだけ感情が大きくなるんじゃない？」

へー。納得。
ファミレスではあまり集中できないなで、作業のような勉強。即ち数学。暗記は無理です。

俺「なんで、そんなに○大いきたいの？」

ちはる「絶対いわない。笑うから」

俺「笑わないから！いって！笑」

ちはる「いや。」

なかなか強情なやつでした。

地味に時間は過ぎていき、気づけば夏休み前です。

俺はぼったくり夏期講習は厳選して選び抜きました。

ちはるは………

俺「お前はばかなのか？」

ちはる「え？なんで？」

俺「そんなにとってどうすんだよ。もう勉強の仕方くらいわかってきただろ？
勉強ってのはある程度基礎を教われば自習が一番やろ？」

ちはる「そうだけど」

俺「暗記科目の日本史。なんでこんなにとる？とっても一つでいいだろ！せめて、とるなら英語やろ…」

俺「いや、俺はちはるよりはまだ偏差値下だったな。悪かった。おせっかいだった。」

ちはる「う、うん。でももう一回ちゃんと決め直すことにする。」

俺「計画はご利用的にな！」

ちはる「逆だね。」

夏休みに入ります。

夏休みです。昼休み。

朝も夜も勉強ですが、昼ごはんはゆっくりします。

俺「うわああ、海いきたい。BBQしたい。デートしたい。花火みたい。！！！」

ちはる「がまんだね。」

俺「一日くらい遊びにいこう。別にいいはずだ」

ちはる「んー、じゃ、夏休み最後の模試がおわったら、どっか一緒に行く？」

俺「よし！いこう！急にやる気でてきた！」

夏休み、がんばります。
センターの過去問をやりまくりました。点数、うなぎのぼりです。
勉強ってのはやればやるだけ、結果がでます。

夏休み模試が終わります。

俺とちはるは二人で花火大会を見に行きました。
浴衣ではなく、私服です。

俺「なんで、彼女じゃなく、ちはるなんだろ」

ちはる「私もなんで、俺くんと来てるんだろ！」

それでも、せっかくなので楽しみます。

花火が空をうめつくします！
綺麗でした。
しばらくして、終わりました。

俺「おわったー。帰るか！」

ちはる「うん、帰るまえに言いたいことある！」

俺「なに？」

告白か？まあ、告白やろな。

ちはる「教えてあげる！私が○大、目指す理由！」

俺「ん？おう。なんなん？」

告白ちゃうんかい！

ちはる「○大の先輩が彼氏だから！同じ大学行きたくて……」

俺「お、おう、そうなん笑」

ちはる「俺くんはこういうの絶対笑うと思ってたから、言えなかった！」

最初なら笑ったと思う。
けど、ほぼ同じ理由で○大目指してる奴が目の前にいるんやで？笑

ちはる「今日はありがとね！帰ろ！」

俺「おう。」

まあまあのショックをうけながら帰り、夏休みがおわります。

九月。

模試の結果が、帰ってきます。

判定は学部によってはB判定まだありまずまずです。
夏休みがんばったかいがありました。

ちはるは、…ないてません。

俺「判定どんなかんじ？」

ちはる「ついにA判定でたよ！」

俺「そっか。やったな！」

ちはる「俺くんは？？あれ？○大？しかも、bじゃん！なんで、○大？」

俺「いわねーよ笑 笑われるから！」

ちはる「私はいったのに！」

また、勉強の日々が始まります。
花火の日に告白とかしないでよかったー！！
絶対きまずなってたわ笑
てか、なんだよ彼氏いるって！
普通いねーとおもうわ！
俺、どうしよっかな。

ちはる「今日の夢に俺くんがでてきたよ！」

まじか！なんや！

俺「どんなん？」

ちはる「私に踏み潰されてたよ！」

おー。ひどい。

と、友達を続けながら勉強をがんばります。

9.10月があっという間に終わり、気づけば浪人も半分以上すぎていました。
ここからは本当に早く感じました。

けれど、俺はたいしてあせってません。
志望校のレベルに俺のレベルがもう追いついて、まあ、受かるだろうとおもっていたからです。
公立ではなく、私立、何個も受けれる。
ぶっちゃけ、余裕でした。
今から思えばせっかく浪人したのだから公立目指せよ！といいたくもなりますが、いいません。