可愛くて太陽のような笑顔を持った子を好きになった切ない恋物語を書いてく。

俺（以下、K）スペック
フツメン、ヘタレでネガティブ
好きな人（以下、A）スペック
可愛い、しっかり者、頼れる

うんうん聞いてるよ＾＾

とりあえずAは可愛い
いつも笑ってる印象しかない
まさに太陽のような笑顔を持った子

小2のときにAが引っ越してきた
家が近かったしよく公園とかで遊んでたから結構仲良かった
学年上がるにつれて遊ぶ回数減ったけど
それでも機会があったら他の友達とかとも一緒にサッカーとかゲームとかしてたわ

面白そうだから続けて＾＾ｖ

まあ小学校のときは普通に女子と遊んだりとかはあったし
特別に思ったことはなかったな
やっぱきっかけとかはわからんがじわじわ好きになっていくもんなんだな

小5のとき社会研究課題？とかいうのが出されて
５〜６人のグループでいろいろ町中歩いて調べ事するのがあった
俺とAは同じグループ
Aはリーダーシップ発揮してグループをうまくまとめてた
頭も良い子だというのはわかってたけど、そのときから頼もしさを感じ尊敬の念は抱いていた

そして小6
何かと男女で対立し合う時期
俺とAはいがみ合ってた訳じゃないけどお互いへの対抗心はあった
たしか水泳の授業の自由時間のとき
A「ねえK、競争してみようよ」
って言われたから俺は二つ返事で了承した
結果
俺は負けた
たしかに泳ぎは下手だったが女子に負けるほどとは思ってなかった

今度はマラソン大会
なんか話の流れでまた対決することになった
負けた方がうまい棒おごるという賭けをする
体育の授業とか休み時間の遊びとかで分かってたことだがAは運動ができる
俺は水泳は苦手だけど走りは得意だから、今度は勝てると踏んでいた
マラソンのコースは学校の周りを３周
生まれてはじめて本気出して走った気分だった

結果はまた負けた
たしかに俺は瞬発力はあったが持久力はAに劣っていた

とにかくAは運動も勉強もできる奴だった
嫉妬もしたけどやっぱ憧れもあった
遊ぶと楽しいし
そんな関係が中学でも続いていくと思ってた

中学は一学年250人くらいいた
つまり別の小学校の奴らも集まってぐんと人が増えた
Aは隣のクラスになったけどときどき一緒に帰ったりした
ヘタレの俺からしたら考えられないことだったが、Aが気さくに接してくれてたからだろうなあ
いま思えば青春時代

あとDっていう同じクラスの友人からAが結構男子から人気あるってことを聞いた
まあ文武両道だし顔も可愛いかったし性格もまじめだったからか人気があるのも納得できたけど
小学校のときとはなんとなく違うって感じた
Aは学級委員長とかもこなしてたし
なんだこの完璧人間

春先まではちょくちょく一緒に下校登校したりしたけど
中学の時って男女で一対一でいるといろいろからかわれるじゃん？
俺はそれが気恥ずかしくなって
そんとき野球部だったから部活の連中と帰ったりすることが多くなった
だからだんだんAとも少し距離ができた感じだった

秋頃だったと思うけど、帰りの通学路歩いてたら久々にAと会った
そんとき一人だったから勇気を奮って声をかけてみた
俺「久しぶり」
A「あ、K！一緒に帰ろ！」
長く話さなくなってAに微妙な反応をされやしないかと内心ヒヤヒヤしてたから
笑顔を見せてくれたAに感謝した

当時Aは周りの女子と比べて割と痩せていた
元々太らない体質なんだろうと思ったけど気になったから尋ねてみることに
俺「なあ、お前って結構やせてるよな」
A「そうかな？自分じゃわかんない」
俺「俺のクラスの奴もお前やせてるって言ってた」
中学のときは可愛い上に細身であればあるほど男子の注目の的だったから
俺としてはもう少しAに太ってほしかった

俺「ダイエットとかしてんだろｗ」
A「してないしｗ　Kはデリカシー持ってよ」
なんかこうして普通に会話できてることで頭がいっぱいいっぱいだった
特にAは人気があることから、少し優越感みたいなものも感じてた

その後、唐突にAが俺に一言言い放つ
「ねえ、今度の土曜日空いてる？遊びに行こうよ」

俺「部活あるけど、午後からでいいなら」
A「そっか、じゃあ土曜日ね。○公園の入口で待ち合わせしよ！忘れないでね」

嬉しさはあったが、ただ単に小学校つながりの友達と遊びに行く感覚
なんか「デート」感覚じゃなかった
それでも前日はよく眠れなかったような気がする

土曜日
部活が終わって急いで公園に向かうとAはまだ来ていなかった
20分くらい待ってもなかなか来なかった

うらやま

待つのも楽しかったし徐々に「デート」気分にシフトしていった感がある
だが、真面目できっちりしているAが遅刻なんてするのか？という疑問も次第に浮き出た
そんで不安になった
俺はからかわれてたのか、と

待ち合わせ時間から30分後くらいにようやくAは来た
A「ごめん〜！遅くなっちゃって」
俺「いいよｗ俺もちょっと遅れて来たしｗ」
真っ赤な嘘を言いながらもとりあえずゲーセンに誘った
300円くらいつぎこんで小さいスヌーピーのキーホルダー取った
Aはひたすら「すごいすごい」と言っていて、自らも挑戦していたが、結局取れてなかった

あ、やったのはクレーンゲームな

これはチャンスと思いさっき自分が取ったスヌーピーのキーホルダーをAにあげた
A「どしたの？」
俺「これ使わんし、持ってても意味ないからやるわ」
A「ほんとに！？やったｗありがとう！」
こんなちっさい物なのに喜んでくれたので俺はもう満足だった

家までの道は歩きながら会話した
A「K、最近学校どう？」
俺「なんで？」
A「いや、前ほど学校で話さなくなったしさ〜」
俺「俺は別に学校では普通だけど」
A「部活も順調？」
俺「うん」
俺「Aのことは聞かなくても学校でいろいろ噂になってるけどｗ」
A「嘘！？なんて？変なこと言われてる？」
俺「いや悪いことじゃなくてｗ学級委員長やってることとか体育祭のリレーの選手になったこととか」
A「ふ〜んそうなんだ・・・」
そのとき若干Aの顔が曇ったような気がした

俺「お前最近元気なくね？いろいろ大変なん？委員会とか」
A「それほどじゃないよ。最近あんま寝てないからかな」
俺「なんで？」
A「数学の成績下がったんよｗ」
相も変わらずAは笑っていた

俺「まあ、小学校からの仲だし、辛いことあったら話聞くからｗ」
A「そうだねｗまあKはあんま頼りないけどなんかあったら話すね」
中学生の他愛もない会話だったな

そういえばAは小学校のときからずっと髪が長くて
一緒に遊んだときは肩から少し伸びてたくらいの長さだったが

二年になる手前くらいで、その長い黒髪をばっさり切っていた

似合ってたのに、なんでだ！？って思った
Aの髪は見事なショートヘアに
けど髪が長かろうが短かろうが可愛い子は可愛い
短くなったことでより活発な印象にはなった感じだった
なっちゃんのCMに出れそうなさわやか少女がいた

俺「めっちゃイメチェンしたなｗ」って話しかけたら
A「うん、邪魔だったしｗ似合ってる？」
俺「いいと思うよ」
可愛いって言っとけよ俺の馬鹿

その日の放課後体育館横に呼び出された
Aが泣きそうな顔で階段に座ってた

ここで急展開！！！！！！！！！！！

俺「どうした？なんかあった？」
内心焦りまくりの俺。泣いてる女子の対処に慣れてない。
特にAがこんなに弱ってる姿を見るのは初めてだった
A「どうして髪切っちゃったと思う？」
その質問にはどきっとさせられた
とりあえず定型的な答えを言ってみる
俺「失恋とか？」
A「違うよｗ」
即座に否定されたのにはなんとなくほっとしたけどそのあとの言葉の衝撃がすごかった
A「お父さんに切られた」

え・・・・？

話を聞くとAは軽く父親から虐待っぽいの受けてたらしい
身体的にもそこまで激しくない程度の
小学校の頃母親が離婚で家を出ていってからはじまり
最近では父親の仕事も状況が思わしくないことから
Aに八つ当たりをしてたのだろう

すごい重かった
中学当時そんな話を聞くのには覚悟ができていなかった
とりあえず初めてAが自分よりも小さく見えた
強く決心したわけじゃないけど、守ってやりたいって思った

中２になると俺とAは同じクラスになった
これでAの変化にもすぐに気づけるだろうなと思った
でもなんかそのころ精神的にすげー不安定だった
友人に貸した漫画はなかなか戻ってこないし親にいちいち反抗するし兄貴はプチ家出するし
そんな中Aに近づく男が出てきた
クラスメイトのNとかいう奴
これまでは遠くから男子の間で「Aって可愛いよな」とか話に出る程度だった（と聞いた）のが
あからさまに仲良くなろうとしてるのが出てきたことで若干俺に焦りが出てくる

N「Aさん選択授業何する〜？」
A「一応音楽と数学にしてみるよ」
N「んじゃあおれもそれにしよ〜」
ファッキン
当然俺は面白くなかった
しかしそんな会話を遠くから聞いておきながら何もアクションを起こさなかった俺
まじにクソすぎる

けれど傍からみてるとAの人生は順調に見えたし
俺がいなくても何の影響もないんじゃないかと思うようになってきた

結末が気になるよ〜＞＜

ちょっと駆け足で進める

NがAに告白したとDから聞かされる
そのときにAへの思いを自覚したんだと思う。はらわたが煮えくりかえった。
AはNを振ったらしい
それは単純に嬉しかったけど、またいつどんな奴が目をつけてくるかわからない俺は焦った
昔までは、大人になるまではなんとかなってるだろうなとか変な自信があったが
自分から動かなきゃ何も変わらないとはっきり確信した

だからといってヘタレな俺が何か大それた行動できる訳もなく
「Nのこと振ったんだって？ｗ」と話しかけるくらいだった
A「誰から聞いたの？」
俺「噂でｗ」
A「N君のことは友達としてしか見てなかったからだよ」
俺「そっかｗなんか意外だったな〜お前ら仲よさげだったのにｗ」
A「恋愛とかなんかむずかしいしｗ助けてよ〜K〜」
俺「じゃあ俺とは？」
（↑めちゃくちゃ小声）
A「ん？なんて〜？」
俺「なんでもないｗ部活始まるし行くわ」
A「は〜いがんばってね〜」

Aは二年の間にもう一人、Iって奴に告られたらしい
これもAは断ってた
なんかの流れで再び二人で遊ぶことになって
このとき俺はやっとAに「好きだ」と伝えた

A「Kには言うけどさ、私男子が少し苦手でさ」
俺「そうなの？」
A「うん、みんな優しくて良い人なのはわかってるんだけどやっぱりお父さんと重ねちゃうから」
俺は何も返せなかったと思う
A「けど、Kは平気だよ。小さい時から一緒だし、情けないからお父さんとは一番イメージ遠いもんｗｗ」
俺の中の期待値が一気に高まった瞬間だった
A「私もKのことが好き。これからはもっと頼っていい？」
激しく首を縦に振る俺
中学生だってのに恋愛に慣れてない自分はそれが精いっぱいで気の利いた言葉もかけられなかった

それからずっと付き合ってたけど
特にそれまでと変わったこともしなかった
俺は目立たなかったし、すぐ別れるとまで思われていたようだ

思えば中学が一番輝いていたかも
いやそんなことはないのか？
とりあえず高校が黒歴史満載でうんざりだ

高校は別々のところに進んだ
Aは県内の進学校、俺は並ランクの公立校
高校入ったあたりからAの笑顔が減っていった
腕をよく見ると痣が増えていたようにも見えた
「なんか問題事があったりしてない？」とちょくちょく聞いてみるがAの答えは「大丈夫」の一点張り

俺はAのことも気がかりだったが自分のことでもいっぱいいっぱいで、正直十分に会って話を聞いたりできなかった
高校でも野球部に入ったが思うようにいい成績が出せなくて苛立っていたし

そしてある日を境にAからの連絡は途絶えた

心配になった俺はAの家に向かったが
そこにはすでに人は住んでいなかった
引っ越しでもしたのだろうかと思ったが俺に教えなかったという事実が心にきた
何よりあの笑顔をずっと見ていないことが辛かった

いつか彼女自身の生活が落ち着いたら連絡が来るだろうとどこか楽観的に考えていた

自然消滅というのかわからないが、こんな形でAとの関係が終わったのだ
そうして高校一年は過ぎ去っていこうとした

春休みに入って少しして、かつてのDから連絡がきた
DはAと同じ高校に進んでいたらしい
俺はそれを聞いて、Aは今どうしているのか聞き出せると思って躊躇わず尋ねた

自分があまりにも無力だったことをひたすら責めた

Aは自宅の部屋で自殺した
とDは言っていた

呆然とした俺は「嘘だ」とひたすら呟くことしかできず
その日は心臓だけがばくばく動いて一睡もできなかった

うわあ・・・

話を聞いてやれなかったこと
自分のことにかまけてAのことをないがしろにしていたこと
Aが安心して頼れるような男でなかったこと
すべてにおいて謝りたかった

本当にAが辛かったであろうときにそばにいて支えてやることができなかったと知った時
絶望を感じた

俺とAとの話はここでおしまいです

まあ数年くらいAのことを引きずったままなんだけどねｗｗｗ
それでもいいやっておもえてきたから

死に別れた相手のことをずっと引きずって
いつまでも忘れることができないってすげえ情けない
って思ってたんだがある人が
大切な人のことは忘れなくてもいい、むしろ忘れない方がいい
その人が生き続けることができる唯一のよりどころになるから
って言ってくれたから
綺麗ごとのような話になったろうけど、俺は今でも自分が最低だと思ってる
そんで今でもAのことが大好きだ

俺も頑張って生きるからお前も頑張って生きろ＾＾ｖ